感謝感激☆感動日記

パン屋さんはパンを売る。では感動屋さんは感動を売る?

書籍「考えない練習」(小池龍之介著)2010年

素晴らしい本です。

 

まだ半分も読み進んでいないのですが、ページをめくって数分後には衝撃を受けていました。私が今まで「いかに何もしていなかった」ということに気付かされたからです。何かをしている気がしていても、そこには大量の「ノイズ」が入りこんでいたようです。思考という名のノイズが。

 

とても丁寧に書かれていて、こちらも丁寧に読まないといけないように感じさせます。それだけ濃い内容ですし、身につまされることも多く、なるべく「集中」しようと心がけながら読んでいます。

 

欲、怒り、迷い。この3つのものに常に惑わされていることが突きつけられてきます。読んでいて楽しいというよりも、ハッとさせられることの連続なのです。目からうろこが落ちるという表現がありますが、私のこの読書体験の場合はもっと強い言い回しが必要かもしれません。「頭をガンと殴られたような」という例えも近いでしょう。それだけ衝撃的だったと言えます。まだまだ前半部分なので、この本の全体の評価はできませんが、本当にこの本に出会ってよかったと感じています。

 

このブログには、感動したことや感動した作品しか紹介していませんが、実は何も感じなかったものにもたくさん触れています。毎日なにがしかの本やマンガを読んだり、DVDやドラマの録画などを見たりしています。選りすぐりの作品だけを紹介したいという意図はもともとありませんでしたが、自然と選ばれたものだけが掲載されていることにはなっています。私は何にでも感動するわけではありませんし。

 

実はこの本を書店で発見し、帯に「何万部突破」などと書かれてあるのを見つけた時、どうして人気があるのだろうと疑問でした。著者がイケメンのお坊さんだからだろうか、とさえ思いました。今回は図書館でこの本と出会い、何気なく手に取って中を開いてみると、読み応えがありそうだったので、そのまま借りてみました。

ただ、この手の本にはあまり期待しておらず、「どうせさらりと心がけのようなものが書かれていて、それでも実践なんてできないだろう」と思っていたのは事実です。実際にそういう本も多いのです。それで数日放置していました。先日こちらに書いた「ミレニアム」シリーズもかなり面白く読んでいましたので、どうしても後回しになってしまいました。

 

そろそろ返却期限も近付いているし、パラパラとでも読んでみようかなと最初の数行を目で追っていくとすぐに、「これは腰を落ち着けて、真剣に読む必要がある」と感じました。先程も書いたように、濃い内容ですし、ひとつ一つの文章に深い意味が込められているようにも思えたので、すらすらとは読み進められません。そして「衝撃」を受けたわけです。繰り返しになりますが、「何もしていなかった」ことに気付かされます。その余韻を放置したまま先のページに進むわけにもいかず、どうしてもいろいろまた考えてしまいます。「考える」ことを戒められているのにです。

 

私にとっての課題がこの本にはたくさん提示されているようで、これは借りて読む本ではなく、買わなくてはならないと考えています。こういう書籍との出会いは、本当にかけがえがないものです。私がいかにいい加減に生きてきたかを知らされて、まだ茫然としています。「数多くの失敗はここに原因があったのか」と思わされる箇所がいくつもありました。大いに反省しつつ、繰り返しこの本をしっかり読みたいです。出会えて本当によかったです。世界は私をまだまだ成長させてくれるようです。感謝感謝です。